北ベトナム。富豪のもとに嫁いできた14歳の第三夫人。実話に基づき脚本が書かれたという。女性の苦しみと悲しみ、耐えることによって生き抜く道を探す。
家庭の性教育だって、こんな教え方はしない。確かに女性がある時期向かい合う現実ではあるが、それを映画にしてここまで見せるか。決してヌードシーンやセックスシーンは描かれない。それなのに生々しい。見たくない、見せてほしくない。少女ポルノの問題作と一部で言われたが、それとも違う。生物としての人間の、普段は表現されないところに踏み込んだのかもしれない。
ベトナム映画であるが、本国ベトナムでは公開4日目で上演中止となったそうだ。ベトナムの人たちが本当のところどんな反応をしたのか、我々には知る由もないが、ある種の「不快感」を受けることはあるかもしれない。
女性に対してある種の願望を持っている男性にとっては、その願望をへし折り、萎えさせることになるかもしれない。
先日ベトナムに旅行した。そこに住む人のエネルギーはものすごい。しかし発散しきれず秘めている印象も受けた。ベトナムの人の眼は深く光っている。