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時々映画のこと

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

2023年/118分/日本
高橋一生岸辺露伴飯豊まりえ(泉京香)木村文乃(奈々瀬)

ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの原作者・荒木飛呂彦による、実写ドラマ化もされた漫画「岸辺露伴は動かない」シリーズを映画化。フランスのルーヴル美術館を舞台に、特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴が「この世で最も黒く、邪悪な絵」の謎を追う。

原作もドラマも、全く予備知識なしで見に行った。ストーリーは完結していて、単独で見ても面白い。そして高橋一生が良い。ちょっと違う次元で生きてる主人公の雰囲気を大変良く体現している。奈々瀬演じる木村文乃は(演出上狙ったのか見知れないが)モナ・リザを思わせるところがある。謎めいて、とても良い。

画が美しい。日本家屋、日本の風景が上品に映されている。木造家屋と自然の映し方が良い。そしてそれらの絵を邪魔せず、すっと入り込む高橋一生が良い。

個人的な感想であるが、パリの風景はあまり期待しない方が良い。旅慣れた人には不十分な映像で、日本の風景の際立った映像と比べると、やや惜しい。また、絵が美しい一方で、セリフが多すぎる(セリフで説明しすぎる)ところがあり、うるさくて画を邪魔してしまう。もっと見る側のイマジネーションを信じて見せる方法を考えてほしかった。

奈々瀬を巡る終盤の謎解きは良かった。原作を知る人は別の印象を持つのかもしれないが、最後に理由を知ることが出来て、後味が良い。

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