「アインシュタインと並ぶ無限の天才」とも称されたインドの数学者ラマヌジャンと、彼を見出したイギリス人数学者ハーディの実話を映画化した伝記ドラマ。ラマヌジャンは正規の初等教育を受けていなかったそうだが、本人曰く女神がもたらすという数式により、不可能とされた難問を次々に解いていく。
100年以上前のインドと英国の関係であるが、まったくとんでもない事であり、映画の役柄上であったとしてもデーヴ・パテルDev Patelはこんなに酷いことをされてもいいのか。その時の大英帝国(今では少し揶揄される言い方)は本当に栄えていたのだけれど。
英国紳士が帽子をかぶる仕草は素敵だ。それは認める。英国人ではあっても、少しはみ出したハーディー先生に出会ったことは、ラマヌジャンにとって幸運だった。
割と早い時期に数学に挫折した自分にとっては、その内容は理解できないのだが、ノートや黒板一杯に書かれた数式は本当に美しいと思う。そう、絵画を見るように美しい。
デーヴは、パパもママもインド人。パパとママが英国で出会って、デーヴは英国で生まれたそうだ。出生からしてエキゾチックでドラマチック。「ライオン25年目のただいま」「ホテルムンバイ」などにも出演している。カッコいいぞ。
生誕(1887年12月22日英領インド・マドラス)死没(1920年4月26日英領インド・マドラス 病死)主な業績 ランダウ・ラマヌジャンの定数 / モックテータ関数 / ラマヌジャン予想 / ラマヌジャン素数 / ラマヌジャン・ソルドナー定数 / ラマヌジャンのテータ関数 / ラマヌジャンの和公式 / ロジャース・ラマヌジャン恒等式 影響を受けた人物 ゴッドフレイ・ハロルド・ハーディ
ラマヌジャンの業績はすごすぎて、サッパリ理解できないが、こんな人が世の中に存在していたこと、差別は受けたにしても英国で研究し業績を残せたこと、そしてそのことを描いた映画に出会えたこと、全部肯定的にとらえよう。
余談だが、だから「RRR」みたいに、滅茶滅茶にイギリス人をやっつける映画がヒットするのか。血まみれ串刺し。インド映画は性的な描写が非常にソフトな反面、暴力は割とリアルに描くところがあるようだ。