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時々映画のこと

『映画 冬のソナタ 日本特別版』겨울연가

映画 冬のソナタ 日本特別版
原作:ドラマ冬のソナタ「겨울연가」2002年1月14日 - 2002年3月19日 韓国 1話平均60分×20回。全部で約1400分に及ぶストーリーを128分に集約。

2003年から2004年にかけて、日本で大ブームを引き起こした「冬ソナ」。もうちょっと見たいのに惜しいところで次回に繰り越す、麻薬のような韓流ドラマ。その依存の罠にはまった人は沢山いるはず。その「もうちょっと見たいのに・・・」のストレスを取り去り、ストーリーの要所を抑え、名場面をふんだんに詰め込んだ素晴らしい映画だ。ハマった思い出を抱える人も、初めて見る人も、どちらも楽しめる。

ペ・ヨンジュン 배용준 裵勇俊 1972年8月29日- 韓国・ソウル特別市出身。撮影当時30歳のヨン様だが、高校生カン・ジュンサン役を演じた。

ペ・ヨンジュン 劇中、会社理事イ・ミニョンとして登場する。それは高校生の時の事故から10年後であったが。。。

チェ・ジウ 최지우 崔志宇 1975年6月11日- 大韓民国・坡州市出身 高校生から、社会人までの、チョン・ユジンを演じた。劇中では何かあるたびに泣いてばっかりいる。舞い上がったり落ち込んだり、思春期の心理状態をとても上手に表現している。

実は自分も過去ハマり、DVDを全巻集めていた。あるとき家の片付けをする際に売ってしまったのだが、あらためて後悔している。

名場面のひとつ、雪だるまのキス!

イ・ミニョンとは何者なのか。カン・ジュンサンの出生の秘密は。チョン・ユジンがジュンサンに惹かれたのは、ただの初恋だったのか?

キム・サンヒョクを演じた、パク・ヨンハ 박용하 朴 容夏 韓国・ソウル特別市出身。1977年8月12日~2010年6月30日。ユジンの幼馴染で婚約者を演じた。

オ・チェリンを演じた、パク・ソルミ 박솔미 韓国・全羅北道益山市出身 1978年1月3日- 

見終わった後、良い気分になれる映画。ヨン様の微笑みは本物です。

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『イル・ポスティーノ』il postino

1994年/108分/イタリア・フランス・ベルギー合作/イタリア語・スペイン語

アクションシーンもない、特撮もない、ただひたすら丁寧に風景と役者の表情を切り取ってゆく。イタリアの作品にこんな抒情詩のような映画が多いような気がするのは、気のせいか。感情の中に侵入してくる見事な描写である。

実際のロケ地になった、ナポリ湾のプロチダ島

チリの偉大な詩人、パブロは、その政治的な背景から故郷を追われ、イタリア・ナポリ湾の小島に移住してきた。パブロには毎日のように世界中から手紙が届き、島の小さな郵便局では配達できない。そこで急きょ郵便配達員になったマリオは、日々パブロ宅への配達を続け、次第に親しくなってゆく。

マリオを演じる、マッシモ・トロイージ Massimo Troisi1953年2月19日- 1994年6月4日
イタリア、サン・ジョルジョ・ア・クレマーノ出身。

パブロを演じる、フィリップ・ノワレ Philippe Noiret 1930年10月1日 - 2006年11月23日
フランス・リール出身

ある日、マリオは立ち寄ったパブでベアトリーチェに出会い、一目惚れする。パブロから習った詩の隠喩を一生懸命に駆使し、ベアトリーチェの気持ちを射止めることができた。幸せな結婚式から時が流れ、事態は変化してゆく。

ベアトリーチェを演じる、マリア・グラツィア・クチノッタ 1968年7月27日- 
イタリア・メッシーナ出身

詩のような、ストーリー、景色、表情。英語で The Postman にするとイメージから離れてしまう。。。マリオの揺れる心に一緒に入り込めます。素敵です、本当に素敵です。

マリオを演じた、マッシモ・トロイージは、心臓に深刻な病気を抱えていたのだそうだ。しかし治療より撮影を優先し、4か月の期間を過ごした。そして撮影終了の12時間後に、心臓発作で亡くなったそうである。エンドクレジットで「マッシモに捧ぐ」と表示されるのはそのためである。30年以上前の作品だが、観る人がみな、心揺さぶられるのは間違いない。

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『ライフ・オブ・パイ /トラと漂流した227日』 Life of PI

2012年 アメリカ合衆国 127分

カナダ人の小説家が、カナダに在住のインド人を取材に訪れる。パイという名のインド人は子供の頃からの半生を語り始める。それは一家で乗船した貨物船が難破し、虎と一緒に漂流、ただひとり生存したという信じがたい内容であった。

少年時代のパイを演じる、スラージ・シャルマ Suraj Sharma 1993年3月21日- インド ニューデリー出身。

壮年時代のパイを演じる、イルファーン・カーン Irrfan Khan 1967年1月7日 ー 2020年4月29日 インド ラージャスターン州ジャイプル出身、インド マハーラーシュトラ州ムンバイにて没

パイの一家はインドで動物園を経営していたが、経営難に陥り、カナダに移住を決意した。飼育していた動物たちは移住先で売り、生活費にする予定であった。しかし乗っていた貨物船は難破、避難ボートに乗ったのは、パイ、虎、オランウータン、ハイエナ、シマウマだった。とんでもない自然の恐ろしさに晒されながら、神に感謝し、希望を失わないパイは、どうやって生きながらえたのか?動物たちは決して友好的ではない。

救助されたパイのもとに、保険会社の調査員がやってくる。船の沈没原因を調べに来たのだ。調査員に向かって、パイは二つの説明を行った。その説明はどちらが正しいのか。そしてカナダ人小説家は、それをどう解釈したのだろうか。

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監督は、アン・リー(李安)。ロケ地は台湾、インド、カナダ。監督が台湾人で、俳優がインド人だけど、20th Century FOX制作のアメリカ映画です。

アン・リー(李安)監督作品は「グリーン・デスティニー」「ラスト、コーション」など、お気に入りがあります。アン・リー監督は台湾出身、23歳で米国に渡り、数々の名作を撮っています。監督つながりで視聴の幅が広がります。

『ハクソー・リッジ』Hacksaw Ridge

2016年/139分/PG12/アメリカ・オーストラリア合作

舞台は第二次世界大戦、激戦地・沖縄の断崖絶壁「前田高地」(ハクソー・リッジ)。戦場になった沖縄をアメリカ人目線で描く。第二次世界大戦沖縄戦で衛生兵として従軍したデズモンド・ドス。これは彼の実体験をもとにする実話である。

第一次世界大戦で従軍し、生還できたもののアル中になり暴力をふるう父親。兄弟げんかで弟に重傷を負わせたデズモンドは「人を殺さない」という強い信念を持つようになる。成長したデズモンドは、ケガ人を運び込んだ病院で看護師のドロシーに出会い、恋に落ちた。結婚の約束をしたものの、銃を持たない衛生兵としてデズモンドは入隊するのであった。

デズモンドを演じる、アンドリュー・ガーフィールド 1983年8月20日- ロサンゼルス出身 英国籍・米国籍

ドロシーを演じる、テレサ・メアリー・パーマー 1986年2月26日ー 南オーストラリア州アデレード出身

ハウエル軍曹を演じる、ヴィンセント・アンソニー・ヴォーン 1970年3月28日- 米国ミネソタ州ミネアポリス出身

ジャック・グローヴァー大尉を演じる、サム・ワージントン 1976年8月2日- 英国出身 オーストラリア国籍

銃器を使う訓練に静かに抵抗するデズモンドは、部隊の中で壮絶ないじめに遭う。それでも信念を曲げず、除隊にも従わず、沖縄戦に参戦した。そして75名の負傷兵を救助したと言われている。「もう一人助ける」「もう一人助ける」と、つぶやきながら戦火の中に戻るのであった。

実際の撮影は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州で行われた。その戦火の表現の生々しさは恐ろしいものだ。眼をそらさず見てほしい。あっけなく肉体が壊れていく。戦争が、どれほど愚かなことか心に刻む。

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『ブラザー 富都青年 Abang Adik』

2023年 マレーシア 115分

舞台はクアラルンプール・プドゥ市場の旧市街。身分証を持たないアバンとアディは、定職に就くことができず、銀行口座を持つことができず、公共の福祉を受けることができない。血縁関係がなく街で出会った二人であったが、兄弟として身を寄せ合いながら生き延びてきた。

兄のアバンは生まれつき聴覚障害がある。しかし安定した生活を望み、勤勉に働いてきた。弟のアディはヤンチャで、不正な仕事にも手を染めていた。そんな中、弟アディの実父の存在の可能性が持ち上がった。実父が分かれば身分証を得られるかもしれないのだ。ソーシャルワーカーのジアエンは、二人を助けるために働くのだが、その親切が事故を招いてしまう。

アバンを演じる、吳慷仁(ウーカンレン) 1982年11月24日- 台湾・高雄市出身。撮影にあたり事前にマレーシア入りし、8㎏の減量と日焼けで役作りをした。また手話も学んで、大変リアリティのある演技を作り出した。素晴らしい俳優だ。

アディを演じる、陳澤耀(ジャック・タン) 1991年3月3日- マレーシア出身。

ソーシャルワーカー・ジアエンを演じる、林宣妤(セレーン・リム)1996年7月11日- マレーシア出身

お互いのオデコで茹で卵を割りあうシーン。これ、何度見ても泣ける。

アディが起こしたソーシャルワーカーとの事故であったが、アバンはその責を負うことにしたのだ。弟アディの社会復帰を祈り、自分の運命はそのためと受け入れたのだ。

映画は、2023年12月1日に台湾で封切られた後、香港、マカオ、マレーシア、シンガポール、タイ、中国で大ヒットし、イタリアでも上映された。日本での上映は2025年1月であった。

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筆者は、ベトナムかフィリピンからの帰国便で鑑賞した。何故かどちらだったか思い出せない。マレーシアからの帰国便はLCCで映画上映がなかったので除外。飛行機の中なので軽く見られればと思い予備知識なく見始めたのだが、大いに感動して飛行機の中で泣く羽目に。機内の視聴は字幕を追いきれなくなると諦めて見るのを止めるのだが、この映画はそれどころではなかった。確か英語と中国語繁体の字幕を交互に見ながら、最後まで必死にストーリーを追ったのだ。

あまりに悲しすぎる結末。ぜったい見てほしい。

LION/ライオン 〜25年目のただいま〜

2016年 オーストラリア/アメリカ合衆国/イギリス 129分

ウルウルに心を揺さぶられる、インドの迷子ネタ。一人で列車に取り残され五歳で孤児となったサルー。一緒だったはずの兄ちゃんは何処に行ってしまったのか? 困難のレベルが異次元で、日本に住んでたら絶対有り得ないシチュエーション。主要撮影は2015年1月よりインドのコルカタで行われた。

主演、子役のサルーを演じる、サニー・パワール Sunny Pawar 2016年-。列車の貨車からのぞくこの表情だけで、映画の価値を全部持ってちゃう価値がある。過酷なインドの鉄道。ヌルい日本の鉄オタだって、ハート揺さぶられまくり。

サニー・パワール Sunny Pawar もう一枚。表情豊かで素晴らしい。小さな体で駅を駆け抜けるシーンは、本当に抱きしめたくなるほど可愛らしい。

助けられたり、だまされたり、人売りにさらわれそうになったり、多くの困難に遭うのだが、やがてオーストラリアの夫婦に養子として迎えられる。成長したサルーは、Googleマップを使って故郷の駅を探し出し、母と再会するのだ!

成長したサルーを演じる、デーヴ・パテール Dev Patel 1990年4月23日- 英国ロンドン出身、イギリス国籍。パパとママがロンドンで出会ってデーヴが生まれたんだ。生い立ちを含め大好きな俳優。

サルーを養子として迎えるスーを演じる、ニコール・キッドマン Nicole Kidman 1967年6月20日- アメリカ合衆国 ハワイ州ホノルル出身。アメリカ国籍、オーストラリア国籍。

サルー・ブライアリー(英語版)のノンフィクション本『25年目の「ただいま」 5歳で迷子になった僕と家族の物語』を原作とする。

原作者、サルー・ブライアリー。1981年- インド カンドワ出身。迷子になって25年後、GoogleMapで実家を特定し、家族と再会できたのだ。

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心から感動できるから、ぜひ見てほしいです。

おまけ。アカデミー賞会場で大人気だったサルー。サニーとデーヴ。素敵なショット。

『プロセキューター』誤判 The Prosecutor

2024年 / 香港・中国 / 118分 / 広東語

プロセキューターとは検察官のこと。犯罪を起訴するのがその役割だ。警官を辞め検事になったフォク(霍志豪)は、麻薬密輸の事件を担当することになる。そんな中で発生した事件。悪徳弁護士とその助手によって司法取引を迫られたキッド(馬嘉健)であったが、それは冤罪だったのだ。事件の裏には黒社会と、麻薬の密売が関わっていた。「組織」を守るために陥れられたキッドは投獄されてしまう。しかし判決に疑問を持ったキッドの祖父は、上告して裁判のやり直しを求め、その直後から命を狙われ始めた。そしてフォクが席を立った隙に、レストランで刺殺されてしまった。黒社会と弁護士はどうかかわっているのか。事実は明らかになるのか。

フォク(霍志豪)を演じる、ドニー・イェン 甄子丹 1963年7月27日- 中国広東省広州出身 
市民権 香港。ひたすらカッコいいぜ。キレのあるアクションは年齢を感じさせない。見事!

大裁判官を演じる、マイケル・ホイ 許冠文 1942年9月3日- 中国広東省出身。香港映画の大御所。

弁護士助手を演じるジュリアン・チャン張智霖。本当の姿は麻薬王アウ・パクマン區伯文だったのだ。悪人役、見事だった。1971年8月27日- 英領香港出身・オーストラリア国籍。

司法省主任検察官イェンを演じる、フランシス・ン 吳鎮宇  1961年12月21日- 英領香港出身。インファナルアフェアⅡで、端正な表情のまま、自ら手を下さずに邪魔者を消す三合会のボスを演じたのが、とても印象的。良い年の重ね方をして素敵なオジになっていた。

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格闘シーンが多いのは香港映画のお約束。メトロのシーンが圧巻だ。そしてキレのある広東語が大変心地よい。そう、広東語は心地よい。

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『ワン・バトル・アフター・アナザー』

2025年 / アメリカ合衆国 / 162分

極左革命グループ「フレンチ75」の構成員である、パットとパーフィディア。パーフィディアは、作戦実行中に敵方の指揮官のスティーブンを辱め、スティーブンをあしらうかのように関係を持った。革命活動を遂行するうちに恋に落ちたパットとパーフィディアは女児シャーリーンを授かった。しかしパーフィディアは家庭より活動を選び、家を出て行く。そしてパーフィディアは仲間と主に銀行強盗を働くが失敗。それが原因で、パットとシャーリーンはボブとウィラに名前を変え、隠れながら生きていくようになる。そんな中、なぜかスティーブンが執拗にシャーリーン(ウィラ)を付け狙い始めるのだ。スティーブンの目的は何なのか。シャーリーンの運命は?

パット(ボブ)を演じる、レオナルド・ディカプリオ Leonardo Wilhelm DiCaprio 1974年11月11日- ロサンゼルス出身。見事にオジサンになりました。美しかった20代のレオ様はどこに? 娘を思う父親の役なんだけど(実生活とだいぶ違うんだけど)でもそこは名優です。長まわしのカットを含め、テンションの維持の仕方が尋常じゃない。

パーフィディアを演じる、テヤナ・テイラー Teyana Taylor 1990年12月10日- ニューヨーク出身。こういうのをダイナマイトボディと言うのだろうか。劇中も彼女の体をなめまわすようなショットがあるが(これはスティーブンの視線である)、実際にも体の鍛え方が半端でなく、腹筋が六つに割れた画像がたくさん出回っている。かっけー!

シャーリーン(ウィラ)を演じる、チェイス・インフィニティ Chase Infiniti 1999または2000年- アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス出身。活動家の血を引く、絶対あきらめない意志の強さを見事に表現。終盤のカーチェイスがすごいぞ。

ティーブンを演じる、ショーン・ペン Sean Penn 1960年8月17日- アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタモニカ出身。一部の評論で「怪演」と言われてたが、まさにそうとしか言いようのない、とんでもない存在感。軍人の役であるが立ち居振る舞いが異様なのだ。別の世界に逝っちゃった感のあるすごい演技。ぜったい見てほしい。

空手の先生で不法移民コミュニティのリーダー、セルジオを演じる、ベニチオ・デル・トロ 1967年2月19日- プエルトリコ出身 スペイン国籍・アメリカ合衆国国籍。この映画に関しては、彼が出てくるとホッとするのだ。ベニチオが癒し系に感じられるって、どういう状況だ? 紛争地が似合う彼であるが、ビビらず冷静に対応する役どころは彼しかいない。スペイン語で移民たちに指示出すシーン、カッコいいい。「フェニキア計画」に続き、露出多めで嬉しい。

鑑賞前は、ベニチオ・デル・トロ目当てであったが、それぞれ強烈なキャラが立っていて、特にショーン・ペンに持っていかれた間のある場面が多い。いやいや、レオナルド・ディ・カプリオとベニチオ・デル・トロのツーショットもすごい。萌え萌えだ。待て待て、テヤナ・テイラーの色気もすげーし、チェイス・インフィニティのアクションもすげーぞ。各俳優の個性がすごいので、予備知識なしでも入り込めるぞ。

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『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』The Phoenician Scheme

2025年/アメリカ合衆国・ドイツ/101分

オープニングから物騒な場面で始まる。自分の大好きな、ベニチオ・デル・トロの凄みを発揮。ひたすら紛争地が似合う風貌と思っていたが、今回は命を狙われ続ける実業家の役だ。胡散臭い魅力が爆発してるのは変わりない!

ザ・ザ・コルダは、暗殺の標的となるが、その攻撃をかわして6度生き延びる。だいたい飛行機が墜落しても死なないのだ。ザ・ザ・コルダは、修道女の一人娘リーゼルを相続人に指名する。そして娘を連れて奇妙な旅に出る。そこには秘書兼家庭教師のビョルンが同行するのだが、これがまた正体不明で疑わしい。ザ・ザ・コルダがリーゼルの母を暗殺した疑惑は本当なのか? そもそもリーゼルは本当にザ・ザ・コルダの娘なのか?

ザ・ザ・コルタを演じる、ベニチオ・デル・トロ Benicio del Toro 1967年2月19日-  プエルトリコ出身、スペイン国籍・アメリカ合衆国国籍

一人娘リーゼルを演じる、ミア・スレアプルトン Mia Honey Winslet Threapleton 2000年10月12日- 英国ロンドン出身 ケイト・ウィンスレットの娘ちゃんなんだって。ふくよか系の美貌がママ似だね。眼力強くて、視線だけで演技できるすごい俳優。

秘書兼家庭教師ビョルンを演じる、マイケル・セラ Michael Austin Cera 1988年6月7日- カナダ、オンタリオ州出身。役柄は怪しさ満点なんだけど、すごくいい味を出してる。ついつい味方しちゃいそうになる素敵な雰囲気。

若干なんかちょっと分かりづらくて、ちょっぴりセットがチープ。飛行機の場面とかセット感が伝わってくるけど、それが舞台っぽくて面白い。場面場面が風刺っぽくてクスリと笑うやつ。カテゴリーは、ブラック・コメディと言うことになってる。撮影はドイツのスタジオで行われたそうだ。雰囲気は欧州テイスト。面白いぜ。

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画面の縦横比が、4:3で、今どきの映画には珍しい画角。昭和なテレビを見てるようなノスタルジック感があって、これが益々お洒落なのだ。

良かったら、ベニチオ・デル・トロ、過去ネタも見てね。

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『リモノフ』Limonov:The Ballad of Eddie

2024年イタリア・フランス・スペイン合作 /133分/R15+

エドワルド・リモノフは、詩人や革命家などいくつもの顔を持ち、世界から危険視されていた。それでも多くの人々を魅了した、実在の人物である。リモノフは、ソビエト連邦下のロシアに生まれ、1950~60年代をウクライナハルキウとモスクワで過ごした。その後、詩人のサロンでエレナと出会い恋に落ち、ロシアから亡命しニューヨークに移住する。ニューヨークで自由を手にしたものの金も居場所もなく、エレナと別れたあとは、孤独と挫折に打ちのめされながら世界と闘い続けた。やがてパリに渡りフランスの文学界で注目を集めるのだが、結局はロシアで投獄されてしまう。リモノフの前半生は不明な点も多いそうだが、ドラマチックで退廃的な人生は、充分な物語だ。そんなリモノフのエピソードを描いた映画である。

リモノフを演じる、ベン・ウィショー Ben Whishaw  1980年10月14日- 英国 ベッドフォードシャー州出身 英国国籍。青年期の荒々しく攻撃的なリモノフから、晩年期のリモノフまで、一人で見事に演じた。演技とはいえ、すごい表現だ。

エレナを演じる、ヴィクトリア・ミロシュニチェンコ Viktoria Miroshnichenko  1994年5月17日- ロシア・イルクーツク出身

リモノフは、ロシア人(一説にはウクライナ人)であるが、全編英語である。ニューヨークでのエピソードが多く描かれているのでなじめなくはないが、ロシアの人からすると不満に思うのではないだろうか。イタリア・フランス・スペイン合作であることから、むしろ共通語の英語で撮ることによって、多くの人に観てほしい希望があるのかもしれない。

この映画は、ベン・ウィショーの精力的な演技に尽きるだろう。精神的に追い詰められていくリモノフが壮絶で、気持ちが収まるところのない映画である、映倫15+がついているけれど、濃厚なセックスシーンもあり、R18+でもいいんじゃないかって感じである。もちろんヴィクトリア・ミロシュニチェンコの演技もものすごい。

物語の主人公:エドワルド・リモノフ本人 Eduard Veniaminovich Limonov Эдуард Вениаминович Лимонов  1943年2月22日 -  2020年3月17日

リモノフは、ロシアにとって反政府運動の主要指導者の一人と捉えられているようだが、むしろロシアを愛していたんじゃないかと感じてしまう。自分はリモノフ本人を知ってるわけじゃないのだけれど、わざと趣旨をはぐらかすような回答をして周囲の反感を招くとか、自分の本心を隠しながら苦しい人生を過ごしてたのではないだろうか。予備知識なくとも、時間いっぱい揺さぶられながら見ることができる映画だ。

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『ブラック・ドッグ』 狗阵

2024年/中国/110分/北京語

過失致死罪で服役していたランは、刑期を終えて故郷に戻ってきた。時は2008年北京オリンピックの少し前。オリンピックに備えて野犬を駆逐し、街を活性化しようという動きがあった。ランは、野犬を捕まえる活動に加わるのだが、犬に情を動かされてしまう。中でも一匹の黒犬と特別な友情を交わすようになる。

舞台は、ゴビ砂漠のある街。本当のところ、ロケ地は何処だったのだろう。荒涼たる砂漠の風景と、さびれつつも生活感のある集落の様子。多くの野犬。さらに動物園の存在。ランは殆ど口を利かず、仕草と視線で見るものを圧倒する。ヤバ、こいつカッコいい。

主人公ランを演じる、エディ・ペン Edward Peng Yu-Yan 彭于晏 1982年3月24日- 台湾澎湖県出身、13歳でカナダバンクーバーへ移住。ブリティッシュコロンビア大学で経済学を学ぶも、中華圏での俳優活動のため中退。

ランの体が見事で(半裸シーンと尻出しシーンあり)、演技が見事で、バイクの運転が見事である。これは乗り慣れた人の運転である。そして忘れてならないのが、黒犬シンである。恐ろしい野犬として振舞うのも、ランに従い心を通わすのも、このワンコの見事な演技なのである。

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俳優も監督も中国人であるが、カンヌで高評価を得たのに納得できる。ランに見惚れ、彩度の低い砂漠と集落の様子に引き込まれ、没入感、そして感動が残る。

さて余談だが、ワンコを乗せるため、バイクにサイドカーを付けるのだが、このサイドカーが右側についてる場面と左側についてる場面があるのだ。場面によって使い分けてるのか、映像が裏返しなのか。

『ベスト・キッド レジェンズ』Karate Kid: Legends

2025年5月 / 米国 / 94分

感動しまくったぜ。中国人のメンタルは強いのだ。ニューヨークにはアジアヘイトがある。でもコミュニティを上手く利用して地位を築いていく。世界中どこに行っても中華街があることに気づかなければならぬ。単なる格闘ものではない、ニューヨークで活躍するアジア人すべてを尊敬したくなる映画だ。

ダニエルはミヤギ先生に空手を習っていた。一方でリーはハン師範のもとでカンフーを習っていた。リーは母と共にニューヨークに移住し、そこでピザ屋のミアと出会うのだ。ミアの父親へカンフーのトレーニングを行っていたリーであったが、ミアのパパは違法技で倒れてしまう。そしてリーは、ニューヨークの格闘技No.1を決める、ファイブ・ボローズ・トーナメントに出場するのだ。ダニエルとハン師範の二人から技を習得するリーは勝利できるのか?

リーを演じる、ベン・ワン Ben Wang 王璞存  2000年1月1日-  中国・北京出身

ベンは北京で生まれたのだが、子供のころ両親が離婚してしまった。そこでママはベンを連れてアメリカ合衆国に移住したんだそうだ。このママの決断の速さが中国人なのだ。離婚して子連れで渡米する日本人なんて、普通いないでしょ。国籍としての○○人と、民族としての○○人と、二通りの考え方があるけれど、民族としての中国人の強さは素晴らしいと思う。ベンは実際にも武術を心得ており、多才な俳優だ。

ミアを演じる、サディ・スタンリー Sadie Stanley  2001年11月15日-  アメリカ合衆国サウスカロライナ州コロンビア出身

ハン師範を演じる、ジャッキー・チェン(方世龍) 1954年4月7日- 香港、ビクトリアピーク出身。いまだに自分でアクションをこなしている。映画で見た感じは筋肉落ちたなと、時の流れを感じはしたものの、出てくると安心するレジェンドだ。

ダニエルを演じる、ラルフ・マッチオ Ralph Macchio  1961年11月4日-  アメリカ合衆国ニューヨーク州ハンティントン出身。ベスト・キッドシリーズに長く出演している俳優。パパはイタリアとギリシャのハーフ、ママはイタリア人なんだって。ルーツがカッコいい。

リーの勝利でピザ屋は大繁盛。最高にHappyな気持ちで映画を見終えることができました。テンポが速く、約1時間半で納めるところが香港映画のようで非常に良い。中国の舞台は北京と言うことになってるけど、たまに広東語が混ざるところがなおよい。

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