『映画 冬のソナタ 日本特別版』겨울연가

原作:ドラマ冬のソナタ「겨울연가」2002年1月14日 - 2002年3月19日 韓国 1話平均60分×20回。全部で約1400分に及ぶストーリーを128分に集約。
2003年から2004年にかけて、日本で大ブームを引き起こした「冬ソナ」。もうちょっと見たいのに惜しいところで次回に繰り越す、麻薬のような韓流ドラマ。その依存の罠にはまった人は沢山いるはず。その「もうちょっと見たいのに・・・」のストレスを取り去り、ストーリーの要所を抑え、名場面をふんだんに詰め込んだ素晴らしい映画だ。ハマった思い出を抱える人も、初めて見る人も、どちらも楽しめる。



実は自分も過去ハマり、DVDを全巻集めていた。あるとき家の片付けをする際に売ってしまったのだが、あらためて後悔している。

イ・ミニョンとは何者なのか。カン・ジュンサンの出生の秘密は。チョン・ユジンがジュンサンに惹かれたのは、ただの初恋だったのか?


見終わった後、良い気分になれる映画。ヨン様の微笑みは本物です。
『イル・ポスティーノ』il postino

アクションシーンもない、特撮もない、ただひたすら丁寧に風景と役者の表情を切り取ってゆく。イタリアの作品にこんな抒情詩のような映画が多いような気がするのは、気のせいか。感情の中に侵入してくる見事な描写である。

チリの偉大な詩人、パブロは、その政治的な背景から故郷を追われ、イタリア・ナポリ湾の小島に移住してきた。パブロには毎日のように世界中から手紙が届き、島の小さな郵便局では配達できない。そこで急きょ郵便配達員になったマリオは、日々パブロ宅への配達を続け、次第に親しくなってゆく。

イタリア、サン・ジョルジョ・ア・クレマーノ出身。

フランス・リール出身
ある日、マリオは立ち寄ったパブでベアトリーチェに出会い、一目惚れする。パブロから習った詩の隠喩を一生懸命に駆使し、ベアトリーチェの気持ちを射止めることができた。幸せな結婚式から時が流れ、事態は変化してゆく。

イタリア・メッシーナ出身
詩のような、ストーリー、景色、表情。英語で The Postman にするとイメージから離れてしまう。。。マリオの揺れる心に一緒に入り込めます。素敵です、本当に素敵です。
マリオを演じた、マッシモ・トロイージは、心臓に深刻な病気を抱えていたのだそうだ。しかし治療より撮影を優先し、4か月の期間を過ごした。そして撮影終了の12時間後に、心臓発作で亡くなったそうである。エンドクレジットで「マッシモに捧ぐ」と表示されるのはそのためである。30年以上前の作品だが、観る人がみな、心揺さぶられるのは間違いない。
『ライフ・オブ・パイ /トラと漂流した227日』 Life of PI

カナダ人の小説家が、カナダに在住のインド人を取材に訪れる。パイという名のインド人は子供の頃からの半生を語り始める。それは一家で乗船した貨物船が難破し、虎と一緒に漂流、ただひとり生存したという信じがたい内容であった。


パイの一家はインドで動物園を経営していたが、経営難に陥り、カナダに移住を決意した。飼育していた動物たちは移住先で売り、生活費にする予定であった。しかし乗っていた貨物船は難破、避難ボートに乗ったのは、パイ、虎、オランウータン、ハイエナ、シマウマだった。とんでもない自然の恐ろしさに晒されながら、神に感謝し、希望を失わないパイは、どうやって生きながらえたのか?動物たちは決して友好的ではない。

救助されたパイのもとに、保険会社の調査員がやってくる。船の沈没原因を調べに来たのだ。調査員に向かって、パイは二つの説明を行った。その説明はどちらが正しいのか。そしてカナダ人小説家は、それをどう解釈したのだろうか。
監督は、アン・リー(李安)。ロケ地は台湾、インド、カナダ。監督が台湾人で、俳優がインド人だけど、20th Century FOX制作のアメリカ映画です。
アン・リー(李安)監督作品は「グリーン・デスティニー」「ラスト、コーション」など、お気に入りがあります。アン・リー監督は台湾出身、23歳で米国に渡り、数々の名作を撮っています。監督つながりで視聴の幅が広がります。
『ハクソー・リッジ』Hacksaw Ridge

舞台は第二次世界大戦、激戦地・沖縄の断崖絶壁「前田高地」(ハクソー・リッジ)。戦場になった沖縄をアメリカ人目線で描く。第二次世界大戦の沖縄戦で衛生兵として従軍したデズモンド・ドス。これは彼の実体験をもとにする実話である。
第一次世界大戦で従軍し、生還できたもののアル中になり暴力をふるう父親。兄弟げんかで弟に重傷を負わせたデズモンドは「人を殺さない」という強い信念を持つようになる。成長したデズモンドは、ケガ人を運び込んだ病院で看護師のドロシーに出会い、恋に落ちた。結婚の約束をしたものの、銃を持たない衛生兵としてデズモンドは入隊するのであった。




銃器を使う訓練に静かに抵抗するデズモンドは、部隊の中で壮絶ないじめに遭う。それでも信念を曲げず、除隊にも従わず、沖縄戦に参戦した。そして75名の負傷兵を救助したと言われている。「もう一人助ける」「もう一人助ける」と、つぶやきながら戦火の中に戻るのであった。

実際の撮影は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州で行われた。その戦火の表現の生々しさは恐ろしいものだ。眼をそらさず見てほしい。あっけなく肉体が壊れていく。戦争が、どれほど愚かなことか心に刻む。
『ブラザー 富都青年 Abang Adik』

舞台はクアラルンプール・プドゥ市場の旧市街。身分証を持たないアバンとアディは、定職に就くことができず、銀行口座を持つことができず、公共の福祉を受けることができない。血縁関係がなく街で出会った二人であったが、兄弟として身を寄せ合いながら生き延びてきた。
兄のアバンは生まれつき聴覚障害がある。しかし安定した生活を望み、勤勉に働いてきた。弟のアディはヤンチャで、不正な仕事にも手を染めていた。そんな中、弟アディの実父の存在の可能性が持ち上がった。実父が分かれば身分証を得られるかもしれないのだ。ソーシャルワーカーのジアエンは、二人を助けるために働くのだが、その親切が事故を招いてしまう。




アディが起こしたソーシャルワーカーとの事故であったが、アバンはその責を負うことにしたのだ。弟アディの社会復帰を祈り、自分の運命はそのためと受け入れたのだ。
映画は、2023年12月1日に台湾で封切られた後、香港、マカオ、マレーシア、シンガポール、タイ、中国で大ヒットし、イタリアでも上映された。日本での上映は2025年1月であった。
筆者は、ベトナムかフィリピンからの帰国便で鑑賞した。何故かどちらだったか思い出せない。マレーシアからの帰国便はLCCで映画上映がなかったので除外。飛行機の中なので軽く見られればと思い予備知識なく見始めたのだが、大いに感動して飛行機の中で泣く羽目に。機内の視聴は字幕を追いきれなくなると諦めて見るのを止めるのだが、この映画はそれどころではなかった。確か英語と中国語繁体の字幕を交互に見ながら、最後まで必死にストーリーを追ったのだ。
あまりに悲しすぎる結末。ぜったい見てほしい。
LION/ライオン 〜25年目のただいま〜

ウルウルに心を揺さぶられる、インドの迷子ネタ。一人で列車に取り残され五歳で孤児となったサルー。一緒だったはずの兄ちゃんは何処に行ってしまったのか? 困難のレベルが異次元で、日本に住んでたら絶対有り得ないシチュエーション。主要撮影は2015年1月よりインドのコルカタで行われた。


助けられたり、だまされたり、人売りにさらわれそうになったり、多くの困難に遭うのだが、やがてオーストラリアの夫婦に養子として迎えられる。成長したサルーは、Googleマップを使って故郷の駅を探し出し、母と再会するのだ!


サルー・ブライアリー(英語版)のノンフィクション本『25年目の「ただいま」 5歳で迷子になった僕と家族の物語』を原作とする。

心から感動できるから、ぜひ見てほしいです。

『プロセキューター』誤判 The Prosecutor

プロセキューターとは検察官のこと。犯罪を起訴するのがその役割だ。警官を辞め検事になったフォク(霍志豪)は、麻薬密輸の事件を担当することになる。そんな中で発生した事件。悪徳弁護士とその助手によって司法取引を迫られたキッド(馬嘉健)であったが、それは冤罪だったのだ。事件の裏には黒社会と、麻薬の密売が関わっていた。「組織」を守るために陥れられたキッドは投獄されてしまう。しかし判決に疑問を持ったキッドの祖父は、上告して裁判のやり直しを求め、その直後から命を狙われ始めた。そしてフォクが席を立った隙に、レストランで刺殺されてしまった。黒社会と弁護士はどうかかわっているのか。事実は明らかになるのか。

市民権 香港。ひたすらカッコいいぜ。キレのあるアクションは年齢を感じさせない。見事!



格闘シーンが多いのは香港映画のお約束。メトロのシーンが圧巻だ。そしてキレのある広東語が大変心地よい。そう、広東語は心地よい。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』

極左革命グループ「フレンチ75」の構成員である、パットとパーフィディア。パーフィディアは、作戦実行中に敵方の指揮官のスティーブンを辱め、スティーブンをあしらうかのように関係を持った。革命活動を遂行するうちに恋に落ちたパットとパーフィディアは女児シャーリーンを授かった。しかしパーフィディアは家庭より活動を選び、家を出て行く。そしてパーフィディアは仲間と主に銀行強盗を働くが失敗。それが原因で、パットとシャーリーンはボブとウィラに名前を変え、隠れながら生きていくようになる。そんな中、なぜかスティーブンが執拗にシャーリーン(ウィラ)を付け狙い始めるのだ。スティーブンの目的は何なのか。シャーリーンの運命は?





鑑賞前は、ベニチオ・デル・トロ目当てであったが、それぞれ強烈なキャラが立っていて、特にショーン・ペンに持っていかれた間のある場面が多い。いやいや、レオナルド・ディ・カプリオとベニチオ・デル・トロのツーショットもすごい。萌え萌えだ。待て待て、テヤナ・テイラーの色気もすげーし、チェイス・インフィニティのアクションもすげーぞ。各俳優の個性がすごいので、予備知識なしでも入り込めるぞ。
『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』The Phoenician Scheme

オープニングから物騒な場面で始まる。自分の大好きな、ベニチオ・デル・トロの凄みを発揮。ひたすら紛争地が似合う風貌と思っていたが、今回は命を狙われ続ける実業家の役だ。胡散臭い魅力が爆発してるのは変わりない!
ザ・ザ・コルダは、暗殺の標的となるが、その攻撃をかわして6度生き延びる。だいたい飛行機が墜落しても死なないのだ。ザ・ザ・コルダは、修道女の一人娘リーゼルを相続人に指名する。そして娘を連れて奇妙な旅に出る。そこには秘書兼家庭教師のビョルンが同行するのだが、これがまた正体不明で疑わしい。ザ・ザ・コルダがリーゼルの母を暗殺した疑惑は本当なのか? そもそもリーゼルは本当にザ・ザ・コルダの娘なのか?



若干なんかちょっと分かりづらくて、ちょっぴりセットがチープ。飛行機の場面とかセット感が伝わってくるけど、それが舞台っぽくて面白い。場面場面が風刺っぽくてクスリと笑うやつ。カテゴリーは、ブラック・コメディと言うことになってる。撮影はドイツのスタジオで行われたそうだ。雰囲気は欧州テイスト。面白いぜ。
画面の縦横比が、4:3で、今どきの映画には珍しい画角。昭和なテレビを見てるようなノスタルジック感があって、これが益々お洒落なのだ。
良かったら、ベニチオ・デル・トロ、過去ネタも見てね。
『リモノフ』Limonov:The Ballad of Eddie

エドワルド・リモノフは、詩人や革命家などいくつもの顔を持ち、世界から危険視されていた。それでも多くの人々を魅了した、実在の人物である。リモノフは、ソビエト連邦下のロシアに生まれ、1950~60年代をウクライナ・ハルキウとモスクワで過ごした。その後、詩人のサロンでエレナと出会い恋に落ち、ロシアから亡命しニューヨークに移住する。ニューヨークで自由を手にしたものの金も居場所もなく、エレナと別れたあとは、孤独と挫折に打ちのめされながら世界と闘い続けた。やがてパリに渡りフランスの文学界で注目を集めるのだが、結局はロシアで投獄されてしまう。リモノフの前半生は不明な点も多いそうだが、ドラマチックで退廃的な人生は、充分な物語だ。そんなリモノフのエピソードを描いた映画である。


リモノフは、ロシア人(一説にはウクライナ人)であるが、全編英語である。ニューヨークでのエピソードが多く描かれているのでなじめなくはないが、ロシアの人からすると不満に思うのではないだろうか。イタリア・フランス・スペイン合作であることから、むしろ共通語の英語で撮ることによって、多くの人に観てほしい希望があるのかもしれない。
この映画は、ベン・ウィショーの精力的な演技に尽きるだろう。精神的に追い詰められていくリモノフが壮絶で、気持ちが収まるところのない映画である、映倫15+がついているけれど、濃厚なセックスシーンもあり、R18+でもいいんじゃないかって感じである。もちろんヴィクトリア・ミロシュニチェンコの演技もものすごい。

リモノフは、ロシアにとって反政府運動の主要指導者の一人と捉えられているようだが、むしろロシアを愛していたんじゃないかと感じてしまう。自分はリモノフ本人を知ってるわけじゃないのだけれど、わざと趣旨をはぐらかすような回答をして周囲の反感を招くとか、自分の本心を隠しながら苦しい人生を過ごしてたのではないだろうか。予備知識なくとも、時間いっぱい揺さぶられながら見ることができる映画だ。
『ブラック・ドッグ』 狗阵

過失致死罪で服役していたランは、刑期を終えて故郷に戻ってきた。時は2008年北京オリンピックの少し前。オリンピックに備えて野犬を駆逐し、街を活性化しようという動きがあった。ランは、野犬を捕まえる活動に加わるのだが、犬に情を動かされてしまう。中でも一匹の黒犬と特別な友情を交わすようになる。

舞台は、ゴビ砂漠のある街。本当のところ、ロケ地は何処だったのだろう。荒涼たる砂漠の風景と、さびれつつも生活感のある集落の様子。多くの野犬。さらに動物園の存在。ランは殆ど口を利かず、仕草と視線で見るものを圧倒する。ヤバ、こいつカッコいい。


ランの体が見事で(半裸シーンと尻出しシーンあり)、演技が見事で、バイクの運転が見事である。これは乗り慣れた人の運転である。そして忘れてならないのが、黒犬シンである。恐ろしい野犬として振舞うのも、ランに従い心を通わすのも、このワンコの見事な演技なのである。
俳優も監督も中国人であるが、カンヌで高評価を得たのに納得できる。ランに見惚れ、彩度の低い砂漠と集落の様子に引き込まれ、没入感、そして感動が残る。
さて余談だが、ワンコを乗せるため、バイクにサイドカーを付けるのだが、このサイドカーが右側についてる場面と左側についてる場面があるのだ。場面によって使い分けてるのか、映像が裏返しなのか。
『ベスト・キッド レジェンズ』Karate Kid: Legends

感動しまくったぜ。中国人のメンタルは強いのだ。ニューヨークにはアジアヘイトがある。でもコミュニティを上手く利用して地位を築いていく。世界中どこに行っても中華街があることに気づかなければならぬ。単なる格闘ものではない、ニューヨークで活躍するアジア人すべてを尊敬したくなる映画だ。
ダニエルはミヤギ先生に空手を習っていた。一方でリーはハン師範のもとでカンフーを習っていた。リーは母と共にニューヨークに移住し、そこでピザ屋のミアと出会うのだ。ミアの父親へカンフーのトレーニングを行っていたリーであったが、ミアのパパは違法技で倒れてしまう。そしてリーは、ニューヨークの格闘技No.1を決める、ファイブ・ボローズ・トーナメントに出場するのだ。ダニエルとハン師範の二人から技を習得するリーは勝利できるのか?

ベンは北京で生まれたのだが、子供のころ両親が離婚してしまった。そこでママはベンを連れてアメリカ合衆国に移住したんだそうだ。このママの決断の速さが中国人なのだ。離婚して子連れで渡米する日本人なんて、普通いないでしょ。国籍としての○○人と、民族としての○○人と、二通りの考え方があるけれど、民族としての中国人の強さは素晴らしいと思う。ベンは実際にも武術を心得ており、多才な俳優だ。



リーの勝利でピザ屋は大繁盛。最高にHappyな気持ちで映画を見終えることができました。テンポが速く、約1時間半で納めるところが香港映画のようで非常に良い。中国の舞台は北京と言うことになってるけど、たまに広東語が混ざるところがなおよい。