1933年、日本統治下の朝鮮。抗日地下組織(黒色団)が、日本の総督の暗殺を計画するが失敗。日本植民地政府は、京城(現ソウル)の抗日組織が仕組んだスパイ「ファントム(幽霊・ユリョン)」を殲滅すべく、容疑者を山中のホテルに軟禁する。ユリョンは誰なのか?
これは反日映画か。つまり朝鮮を統治しようとする日本軍と、それに抵抗する朝鮮地下組織の戦いの物語である。
物語の伏線を張る前半部分はとにかく恐ろしい。生物学的な民族としてほぼ同じDNAを持った朝鮮人と日本人。姿かたちが似ていて、怖さの表現が似ていて、日本語が多く混ざるセリフ。緊張する。
一転してユリョンの正体が判明した後半部分では、桁外れのアクションが繰り広げられる。暴力の表現が露骨なのは、韓国映画が日本映画を上回るところ。肉体のぶつかり合いと銃器の扱いは、とてもリアルである。
美しすぎて強すぎる、この二人の女性に尽きる。マジでカッコいいぜ。
男性陣も。
映画鑑賞中、途中で席を立つ人が散見された。単にトイレだったのか、その人にとって映画の内容に問題があったのか。自分としては見て良かったと感じている。